相変わらず、小広場へ通じる橋の通行は禁止され足止めをくっていたが、その間、別行動となっていたお母さんは、小広場の反対側で足止めをくっていた。後で聞いた話だが、集合時間の迫る中、係員の阻止を掻い潜って集合ポイントのライオンの柱まで走っていったとの事である。
６月２２日（日）４日目 ベニス市内観光、午後自由行動

ベニスでの素晴らしい一日が始まった。今日も早朝から猛暑を予感する青天、サンマルコ広場を中心にサンマルコ寺院、ドゥカーレ宮殿、鐘楼、新旧政庁、サンソヴィーノ図書館など、いつだったか映像メディアでの記憶がよみがえる。豪華絢爛たる彫刻と色彩の建築物に囲まれたサンマルコ広場は容赦なく降り注ぐ真夏の太陽と観光客の熱気で蒸せかえっていた。
ゴンドラ・セレナーデが実に素晴らし気分にしてくれた。若いギター弾きに年配の歌い手、櫓の漕ぎ手の三人と我々四人は黒塗りのゴンドラに乗り込み、切立つ中世の煉瓦建物と迷路のような細い運河の間を滑りだした。ある時は観光客が見つめる太鼓橋の下を幾重にもくぐり、水面をゆったり気分で櫓が舐める。
水面右手にゴンドラの舳先が、、、、太鼓橋のコントラストと水面への描写などの時間に多くを費やしました。

小一時間の後、ゴンドラを下りた御一行様は六時までの自由行動に入った。各自それぞれ別行動に移ったが、現地ガイドの勧めもあり、広場の行政長官府旧館アーケードにある貴金属店を探し出し、ゴンドラをモチーフとした金製ペンダントを購入した。その頃になるとサンマルコ広場が急に騒がしく、太鼓の響きと共に中世の衣装をまとったパレードが繰り出した。炎天下の広場でビデオをまわし続けたが、そのパレードも三十分後におわった。六時集合まで、未だ未だ一時間余りあるとの事で、行政長官府旧館アーケード裏手のショッピング街へ足をのばした。

グッチ直営の店で品定め、我々もそうだが、外国からの観光客でごった返すサンマルコ広場は日曜日に加えお祭りとあってライオン柱付近一帯は立ち入り禁止となっていた。当初、集合場所に決めていたライオン柱付近はロープが張られ近寄れず、サンマルコ寺院左手通路を観光客の流れに逆らい迂回して進んだ。運河に架かる橋を渡り、右手路地を進みやっとの思いでゴンドラの発着海岸に出る事が出来たが、ここでも障害があった。ライオン柱に向う橋は厳重な警戒の下でロープが張られ、ここも通行禁止となっていたからである。取り敢えず海岸線を回り、ミーチャンに頼まれていたベネチアの水彩画二枚購入した。

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