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 1973年10月中旬撮影、ナクル〜キスム間の移動の際は、その中間地点ケリチョのティホテルに骨休めに立ち寄る。紅茶栽培の茶畑が延々と続く中にホテルが
ある。玄関車寄せから見る前庭の花壇には一〇種類を超えるサボテン科の植物が一面を覆い玄関口を一層際立たせている。玄関を真直ぐ突き抜けるとベランダ
から中庭へと続き、緑の芝生を囲む様に熱帯植物の柵が原色の花を付け、遮る物のない太陽のもとで咲き誇っている。茶畑の中に忽然と出現する場違いの石造
り、名前が『ティーホテル』とはふるっている。白い鉢植えが並ぶベランダ、白い椅子に腰を下ろし、少し気取った黒人ボーイの運ぶ黄金色に輝く本場の紅茶を味わ
う。旧英国領のホテルの雰囲気と香りが漂い、まさに楽園である。注記:黄色枠は他のアングルからみた同じ前庭の写真。