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カラクには鉄器時代から人が住み着き、イスラエル人とは隣人ながら対立もしていたモアブ人の重要都市キルがあった。１９５８年には、カラクからモアブ文字で書かれた碑文の断片が発見され、モアブの主神ケモシュの神殿に関する言及などがある。キルは旧約聖書で、イザヤ書15章から16章はモアブの行く末に関する預言が語られており、その中でモアブが敵に攻め滅ぼされるさまが語られている。16章11節では「わがはらわたはモアブのためにわが胸はキル・ヘレスのために竪琴のように嘆く」とある。 十字軍のカラク城を取り巻く旧市街地は、標高１０００ｍの丘にあり、死海を見下ろす南端に城が聳えている。街並みは、１９世紀末のオスマン帝国の時代の建物が多く、 インターネットによると２０１５年の人口は３万２０００人で、カラク県の３２％にあたる。市内の人口の７５％はムスリムであるが、キリスト教徒も２５％と多数居住しており、人口比に対するキリスト教徒の割合はヨルダンでも高い。