秘書希望の女性が某カラク事務所へ来る事になっている。以前、アンマンのT所長から聞き及んでいたが、何でもカラクに某日本企業のプロジェクト事務所が設営されることを知りアンマンのT所長を訪ねて来たとのことである。午前十時の約束を三十分遅れて来たが、遅れた事を盛んに詫びながら話に入った。それに依ると、独身女性（二十六才）のアルメニア人で両親と共にカラクに住み、これ迄に秘書的な仕事の経験はないが日本企業のオフィスに勤め「日本の勤勉さ」を学びたいと、中々感心なことを言う。アルメニアとは何処なのか後で調べるとして宗教的なことを聞く事はご法度と思い、ラマダンの時の勤務はどうなるか尋ねると『クリスチャンなので関係ない』と答えて呉れた。印象としては英語力もあり、誠意と明るさを持ち併せた女性である。プロジェクト概要と業務内容を伝えると、両親と相談の上、二十一日迄に返事すると言って立ち去った。