ナイロビ（ケニア）

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コメント：ほぼ赤道直下に在りながら、ナイロビは、涼しく意外性を感じるでしょう。標高１６００ｍがその理由のひとつ。ジャカランダの開花を迎える１０月頃、町中の木々一面にあざやかな紫色の花が咲き乱れます。(桜のピンク色に対しジャカランダは紫色の光景とご想像下さい）

首都ナイロビにヒルトンホテルやインターコチネンタルなど老舗の高級ホテルがある。また、シクスエイティに代表される新築間もないホテルがオフィス中心街に建ち、交通の便もよく当初は宿泊の対象にしていた。客室が六八〇室あることからシクスエイティと呼ばれるこのホテルの一階に「赤坂」と言う日本料理のレストランがある。昼どきともなると近くに事務所をもつ商社マンで結構賑わう。場所は離れるがもう一軒ある「侍」である。「侍」のメニューに比べ「赤坂」の方が純日本的料理なので我々もよく利用する。いつも応対にでる和服姿に身を固めた三十代の日本女性三人に加え、女将さんが周囲に気を配り切り盛りをしている。かなり年配のこのおばあちゃんは東京から遙々ナイロビまで乗り込み、ナイロビ大学を出た息子とその経営に当たっている。客筋の大半は日本の商社などで占め、いつもの会話は麻雀の話でもちきりである。商社マンも尻込みする賭け麻雀のプロと聞く。
メニューの中には日本から取り寄せる乾物類もあるが、殆どが五〇〇キロ先の港町モンバサから運んできた魚や海老類だ。肉類ばかり食べている我々にとって新鮮な刺身は有難く、多少味の点や値段の点で我慢しなければならない。時々モンバサに入港する船便で持ち込まれる防腐剤入り日本酒は、酒本来の風味はなく飲み過ぎると悪酔いするので要注意である。